笠松杵次は連続編の第5話から第16話まで登場しました。「北の国から」の脇役は皆重要な意味をもった設定になっていますが、中でもこのキャラクターの存在は管理人にとってかなり大きいものがあります。 杵次は麓郷に入植し、たいへんな苦労を重ねて土地を開いてきました。便利な物は無く、しかも厳しい自然と闘いながら自らの力と知恵だけを頼りに生活を創り出していく。そして、後に続く者たちに同じ苦労をさせまいと形を残す・・・これは五郎の生き方そのものですが、時代の背景を考慮すると五郎よりある意味凄い事です。劇中で北村清吉が言っていましたが、"仏の杵さん"を"ヘナマズルイ"と言われるような人間にしてしまったのは、杵次の功績を受け止められなかった周りの人間たちだったのではないでしょうか。先人があったからこそ今があるはずなのに、「遺産を享受しているだけで先人の有り難さを忘れている自分がいませんか?」と問いかけられているのだと思います。 |